2.1.4.1 DDR4 メモリ(32DIMM)
2.1.4.1.1 メモリの識別
メモリの特性を確認するには、メモリに貼られているラベルと、以下の図表を参照してください。
図2-23 メモリの識別
番号 | 項目 | 詳細 |
---|---|---|
1 | 容量 |
|
2 | ランク |
|
3 | DRAMバンク |
|
4 | メモリインターフェースタイプ |
|
5 | 最大メモリ速度 |
|
6 | CASレイテンシ |
|
7 | DIMMタイプ |
|
2.1.4.1.2 メモリサブシステムのアーキテクチャ
32のメモリインターフェースをサポートし、8つのメモリチャネルが各プロセッサー内に備わっています。
各メモリチャネルのスロットにメモリを設置する場合、メインメモリチャネルのメモリを設置する必要があります。メインメモリチャネルにメモリが設置されていない場合、スタンバイチャネルのメモリは正常に使用できません。
表2-5 チャネル構成
CPU | チャネル | 位置 |
---|---|---|
CPU1 | チャネルA(メイン) | DIMM000(A) |
チャネルA | DIMM001(I) | |
チャネルB(メイン) | DIMM010(B) | |
チャネルB | DIMM011(J) | |
チャネルC(メイン) | DIMM020(C) | |
チャネルC | DIMM021(K) | |
チャネルD(メイン) | DIMM030(D) | |
チャネルE | DIMM031(L) | |
チャネルE(メイン) | DIMM040(E) | |
チャネルE | DIMM041(M) | |
チャネルF(メイン) | DIMM050(F) | |
チャネルF | DIMM051(N) | |
チャネルG(メイン) | DIMM060(G) | |
チャネルG | DIMM061(O) | |
チャネルH(メイン) | DIMM070(H) | |
チャネルH | DIMM071(P) | |
CPU2 | チャネルA(メイン) | DIMM100(A) |
チャネルA | DIMM101(I) | |
チャネルB(メイン) | DIMM110(B) | |
チャネルB | DIMM111(J) | |
チャネルC(メイン) | DIMM120(C) | |
チャネルC | DIMM121(K) | |
チャネルD(メイン) | DIMM130(D) | |
チャネルE | DIMM131(L) | |
チャネルE(メイン) | DIMM140(E) | |
チャネルE | DIMM141(M) | |
チャネルF(メイン) | DIMM150(F) | |
チャネルF | DIMM151(N) | |
チャネルG(メイン) | DIMM160(G) | |
チャネルG | DIMM161(O) | |
チャネルH(メイン) | DIMM170(H) | |
チャネルH | DIMM171(P) |
2.1.4.1.3 メモリ互換性情報
DDR4メモリを選択する際は、以下の設定規則を参照してください。
- 1台のサーバー内に同一の型番のDDR4メモリを使用する必要があり、システム内のメモリの動作速度は次のいずれかの最低値です。
- 該当するCPUでサポートされているメモリ速度。
- 該当するメモリ構成の最大動作速度。
- 様々なメモリタイプ(RDIMM、LRDIMM)や様々な仕様(容量、ビット幅、ランク、高さ等)を混合して使用することを推奨しません。
- オプションについては営業担当者にお問い合わせいただくか、[コンポーネントの互換性]を参照してください。
- 第3世代Intel® Xeon®スケーラブル・プロセッサー(Ice Lake-SP)を使用でき、CPUの全モデルが同一最大メモリ容量をサポートします。
合計メモリ容量の計算式は以下の通りです。合計メモリ容量は、すべてのDDR4メモリ容量の合計に等しくなります。
ここでの合計メモリ容量とは、DDR4メモリで完全に構成された場合の容量を指します。PMemメモリと混合する場合のメモリ容量については、2.1.4.2.3メモリ互換性情報を参照してください。 - 詳細については、「コンポーネントの互換性」を参照してください。
- サポートされるメモリの最大量は、メモリの種類やrank数によって異なります。
各チャネルでサポートされるrank数(最大8rank)には、各チャネルでサポートされるメモリ最大量に関して以下の制限があります。
各チャネルでサポートされるメモリの最大数≤各チャネルでサポートされるrank数÷メモリあたりのrank数 - 8ランク以上の低負荷DIMM(LRDIMM)をサポートします。
Quad rank LRDIMMとSingle rank RDIMMは、メモリバスに同じ電力負荷を与えます。
表2-6 メモリパラメータ
パラメータ | 値 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
単一DDR4メモリ容量(GB) | 16 | 32 | 64 | 128 | 256 | |
種類 | RDIMM | RDIMM | RDIMM | LRDIMM | RDIMM | |
定格速度(MT/s) | 3200 | 3200 | 3200 | 3200 | 2933 | |
動作電圧(V) | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | 1.2 | |
サーバー全体でサポートされるDDR4メモリの最大数 | 32 | 32 | 32 | 32 | 32 | |
サーバー全体でサポートされる最大DDR4メモリ容量(GB) | 512 | 1024 | 2048 | 4096 | 8192 | |
実際の速度(MT/s) | 1DPCb | 3200 | 3200 | 3200 | 3200 | 2933 |
2DPC | 3200 | 3200 | 3200 | 3200 | 2933 | |
|
2.1.4.1.4 メモリの取り付けルール
この章は、DDR4メモリのみ装備した場合の取り付けルールです。PMemメモリと混合する場合は、2.1.4.2.4メモリの取り付けルールを参照してください。
DDR4メモリの取り付けルール
- 対応するプロセッサーが設置されている場合にのみ、メモリを取り付けできます。
- LRDIMMとRDIMMを混合しないでください。
- メモリが取り付けられていない場合は、ダミーメモリモジュールをメモリスロットに取り付ける必要があります。
特定のモードでのDDR4メモリの取り付けルール
- メモリスペアモードでの取り付けルール
- 上記DDR4メモリの取り付けルールに従ってください。
- 各チャネルのオンラインスペア構成が有効である必要があります。
- 各チャネルは、異なるスペア構成が可能です。
- メモリが取り付けられた各チャネルには、予備のランクが必要です。
- メモリミラーリングモードでの取り付けルール
- 上記DDR4メモリの取り付けルールに従ってください。
- 各プロセッサーは4つのIMC(統合メモリコントローラ)をサポートし、各IMCにはメモリを取り付けるための2つのチャネルがあります。取り付けるメモリは、同一サイズと構成である必要があります。
- マルチプロセッサ構成では、各プロセッサーに有効なミラーメモリ構成が必要です。
- メモリパトロールモードの取り付けルール
- 一般的な取り付けルールに従ってください。
2.1.4.1.5 メモリスロットの位置
最大32枚のDDR4メモリを使用できます。最高のメモリパフォーマンスを実現するには、バランスの取れたメモリ構成で使用することを推奨します。
メモリ構成は、メモリの取り付けルールに従う必要があります。
CPU1に対応するメインメモリチャネルに少なくとも1枚のDDR4メモリが構成されています。
図2-24メモリスロットの位置
図2-25 DDR4メモリの取り付けルール(1CPU)
図2-26 DDR4メモリの取り付けルール(2CPU)
2.1.4.1.6 メモリ保護技術
DDR4メモリは、以下のメモリ保護技術をサポートします。
- ECC
- Memory Mirroring
- Memory Single Device Data Correction (SDDC,+1)
- Failed DIMM Isolation
- Memory Thermal Throttling
- Command/Address Parity Check and Retry
- Memory Demand/Patrol Scrubbing
- Memory Data Scrambling
- Memory Multi Rank Sparing
- Post Package Repair (PPR)
- Write Data CRC Protection
- Adaptive Data Correction – Single Region (ADC-SR)
- Adaptive Double Device Data Correction – Multiple Region(ADDDC-MR, +1)
2.1.4.2 PMemメモリ(32DIMM)
2.1.4.2.1 メモリの識別
図2-27 メモリの識別
番号 | 項目 | 表示例 |
---|---|---|
1 | パーツ名称 | Intel® Optane™ Persistent Memory |
2 | シリアルナンバー | 8089-A2-2008-00002461 |
3 | 型番 | NMB1XXD512GPSU4 |
4 | 容量 |
|
5 | シリアルナンバーQRコード | 2 シリアルナンバーに基づいたQRコード |
2.1.4.2.2 メモリサブシステムのアーキテクチャ
32のメモリインターフェースをサポートし、8つのメモリチャネルが各プロセッサー内に備わっています。
各メモリチャネルに取り付けられるPMemメモリは1枚のみです。
PMemメモリはDDR4メモリと一緒に使用する必要があります。
表2-7 チャネル構成
CPU | チャネル | 位置 |
---|---|---|
CPU1 | チャネルA(メイン) | DIMM000(A) |
チャネルA | DIMM001(I) | |
チャネルB(メイン) | DIMM010(B) | |
チャネルB | DIMM011(J) | |
チャネルC(メイン) | DIMM020(C) | |
チャネルC | DIMM021(K) | |
チャネルD(メイン) | DIMM030(D) | |
チャネルE | DIMM031(L) | |
チャネルE(メイン) | DIMM040(E) | |
チャネルE | DIMM041(M) | |
チャネルF(メイン) | DIMM050(F) | |
チャネルF | DIMM051(N) | |
チャネルG(メイン) | DIMM060(G) | |
チャネルG | DIMM061(O) | |
チャネルH(メイン) | DIMM070(H) | |
チャネルH | DIMM071(P) | |
CPU2 | チャネルA(メイン) | DIMM100(A) |
チャネルA | DIMM101(I) | |
チャネルB(メイン) | DIMM110(B) | |
チャネルB | DIMM111(J) | |
チャネルC(メイン) | DIMM120(C) | |
チャネルC | DIMM121(K) | |
チャネルD(メイン) | DIMM130(D) | |
チャネルE | DIMM131(L) | |
チャネルE(メイン) | DIMM140(E) | |
チャネルE | DIMM141(M) | |
チャネルF(メイン) | DIMM150(F) | |
チャネルF | DIMM151(N) | |
チャネルG(メイン) | DIMM160(G) | |
チャネルG | DIMM161(O) | |
チャネルH(メイン) | DIMM170(H) | |
チャネルH | DIMM171(P) |
2.1.4.2.3 メモリ互換性情報
PMemメモリを選択する際は、以下の取り付けルールを参照ください。
- PMemメモリはDDR4メモリと一緒に使用する必要があります。詳細については、営業担当者にお問い合わせください。
- 第3世代Intel® Xeon®スケーラブル・プロセッサー(Ice Lake-SP)で使用する必要があり、CPUのすべてのモデルが同じ最大メモリ容量をサポートします。
- PMemメモリはADモード(App Direct Mode)とMMモード(Memory Mode)でのみ動作します。合計メモリ容量の計算式は次の通りです。
- ADモードの場合
合計メモリ容量=全てのPMemメモリの合計+全てのDDR4メモリの合計 - MMモードの場合
合計メモリ容量=全てのPMemメモリ容量の合計(DDR4メモリはキャッシュとして使用される為、容量に計算しません。)
- ADモードの場合
- 詳細については、「コンポーネントの互換性」を参照ください。
- サポートされるメモリの最大量は、メモリの種類やrank数によって異なります。
各チャネルでサポートされるランクの数(最大8)には、各チャネルでサポートされるメモリの最大量に関して以下の制限があります。
各チャネルでサポートされるメモリの最大数≤各チャネルでサポートされるランクの数÷メモリあたりのランクの数
表 2-8 PMemメモリパラメータ
パラメータ | 値 | ||
---|---|---|---|
単一PMemメモリ容量(GB) | 128 | 256 | 512 |
定格速度(MT/s) | 3200 | 3200 | 3200 |
動作電圧(V) | 1.2 | 1.2 | 1.2 |
サーバー全体でサポートされるPMemメモリの最大数 | 16 | 16 | 16 |
サーバー全体でサポートされる最大PMemメモリ容量(GB) | 2048 | 4096 | 8192 |
実際の速度(MT/s) | 3200 | 3200 | 3200 |
|
2.1.4.2.4 メモリの取り付けルール
- PMemメモリの取り付けルール
- PMemメモリで使用されるDDR4メモリには、RDIMMとLRDIMMが含まれます。
- 同一サーバー上で、使用される及びPMemメモリ及びDDR4メモリのP/Nコードは同じである必要があります。
- 特定のモードでのPMemメモリの取り付けルール
- ADモード
同じサーバー上のDDR4メモリとPMemメモリの容量比は1:1~1:8にすることを推奨します。 - MMモード
同じサーバー上のDDR4メモリとPMemメモリの容量比は1:4~1:16にすることを推奨します。
- ADモード
2.1.4.2.5 メモリスロットの位置
サーバーは最大16枚のPMemメモリの取り付けが可能です。PMemメモリはDDR4メモリと一緒に使用する必要があります。メモリ構成は、メモリの取り付けルールに従う必要があります。
図2-28 メモリスロットの位置
図2-29 PMemメモリ取り付けルール(1CPU)
図2-30 PMemメモリ取り付けルール(2CPU)
2.1.4.2.6 メモリ保護技術
PMemメモリは、以下のメモリ保護技術をサポートしています。
- PMem module Error Detection and Correction
- PMem module Device Failure Recovery (SDDC)
- PMem module Package Sparing (DDDC)
- PMem module Patrol Scrubbing
- PMem module Address Error Detection
- PMem module Data Poisoning (Corrupt Data Containment)
- PMem module Viral
- PMem module Address Range Scrub (ARS)
- PMem module Error Injection
- DDR-T Command and Address Parity Check and Retry
- DDR-T Read Write Data ECC Check and Retry
- PMem module Faulty DIMM Isolation
- PMem module Error Reporting